藤井八冠の進撃を止める棋士
全冠制覇後も絶好調モード継続中の藤井八冠。
王将戦の4連勝防衛などを見せられて、正直彼を止める棋士は見当たらないというのが正直なところ。
ただ、藤井八冠の進撃を止めるとすれば百戦錬磨の羽生さんしかいない、とも思います。
特に羽生九段が無類の強さを発揮するNHK杯の舞台においては。
ということで、今日は中村八段との対戦。勝者が準決勝で藤井八冠との対戦になります。
(以下、ネタバレを含みます)
羽生九段の現場対応力
この将棋、結論から書けば羽生九段の圧勝でした。
中村八段も、我慢を重ねて挽回を図りましたが、プロ的には差が付きすぎていた模様。
序盤、角換わりの先後同型から、趣向を凝らした仕掛けを見せてくれた先手の中村八段。
ただ、途中の応接(突き捨てに対する2択)で誤算があったか、途中からは形勢が離れてしまいました。
局後の羽生九段からは「見たことのない仕掛けをされてしまい、対応が難しかった」とのコメント。
ただ、見ている側からすると、中村八段が相当時間をかけてきたであろう事前研究の手に対して、
見事に現場対応してしまった羽生九段の凄さばかりが目に付いた一局に映りました。
経験と言えばばそれまでなのですが、改めて見せつけられた計り知れない羽生九段の懐の広さ。
レジェンド健在
これで豊島、永瀬、中村というA級棋士の優勝候補を軒並み軍門に下して、ベスト4入り。
トーナメントの「当たり」は厳しいブロックに入った羽生九段ですが、いよいよここまで来ました。
レジェンド健在です。
そして、準決勝でいよいよ実現する藤井八冠vs羽生名誉NHK杯。
無人の野を行くが如き藤井八冠の強さですが、早指し、特にホームグラウンドの
NHK杯では、羽生九段が藤井八冠を止める可能性は十分にあると思います。
いや、勝ち負けよりも天才同士の名勝負を期待したい。
本当に再来週の日曜が楽しみでなりません。
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