準々決勝第2局
トーナメントもここまでくれば、もはや誰にとっても楽な相手はいない感じ。
観ている側にとっては、ここから決勝まで好取組ばかりが続く嬉しい期間です。
増田七段は、新春のNHK特番で堂々とNHK杯戦優勝宣言!
相手を刺激しないおとなしい棋士が多い中、こういうキャラもたまには良いですね( ´艸`)
過去の対戦成績は2勝2敗。年齢も近いし、おそらくお互い意識していると想像しています。
その意味では解説の佐々木大地大地七段も同じかもしれません。
増田康宏|棋士データベース|日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
八代弥|棋士データベース|日本将棋連盟 (shogi.or.jp)
開始前のインタビューは、お互い「相手の強さを警戒しつつも、自分の強さを信じて勝ちたい」
という気持ちが、両者とも表れていました。
(以下、ネタバレを含みます。ご了承ください)
対局開始
先手増田七段で戦型は相掛かり。途中まではよく見る形。
増田七段は淡々と。八代七段はいつも通り、駒を滑らせるような静かな駒音。
盤上も嵐の前の静けさという趣き。
なにか、剣豪同士がじりじりと間合いを詰めていくような。。
一方、佐々木大地七段の解説は、どちらかというと体温低め?な感じですが、丁寧で聞きやすいです。
佐々木大地|棋士データベース|日本将棋が連盟 (shogi.or.jp)
指し手の意味が分からず考えていると、わかりやすく変化を解説してくれる感じ。いいですね。
棋士の解説も、個性が様々で聞いていて飽きません。
中盤
戦いが進む中で、八代七段が先に時間を削られ、形勢も若干不利で苦しい。
増田七段はインタビューで「相手にペースを握られないようにしたい」と発言されていましたが、
結果から見れば、最後まで自分でペースを握って戦いを進めることになりました。
それでも、八代七段も時折、打開すべく手をひねり出します。
AI評価値は芳しくないのですが、増田玉にアヤを付けながら怪しく指す実戦的な戦い方と思いました。
そして、これが人間同士の戦いの面白さ。
今度は一転して増田七段が時間を使わされる展開になり、面白い勝負になったと思ったのですが・・・
終盤
それでも、増田七段は自力を見せ譲りません。
八代七段も銀タダ捨ての勝負手を放ち、当然勝負を捨てない。
ですが、最後まで増田七段は冷静でした。
八代七段の勝負手に、そこで最後の考慮時間を投入。タイムマネジメントも完璧。
その後は、辛い手を織り交ぜながら押し切り。107手までで増田七段の勝ち。
優勝宣言から1か月。有言実行まであと2勝と迫りました。
来週は羽生九段vs中村太地八段。楽しみな日曜はまだ続きます。
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